ピスタチオは「ナッツの女王」と呼ばれ、海外ではビールのお供として定番です。 その称号に相応しく、とにかく「うまい!」の一言です。 収穫までちょっと時間がかかりますが、記念樹としてオススメです。
トルコのピスタチオ農家さんから分けてもらったアンテプピスタチオの種子です。 一般的に出回っているピスタチオよりも大きく、「世界で最も旨い」と云われている品種です。 この品種をカリフォルニアに持ち帰って栽培されたものが主に日本国内に流通しています。
ピスタチオは栄養価が高く、心臓と血管の健康に役立つ成分が多く含まれています。 米国食品医薬品局は、ピスタチオなどの木の実が心臓に良い食品であることを認めています。 研究によると、ピスタチオを食事に取り入れ、カロリーに注意して食べることで、健康的なコレステロール値を保ち、炎症を抑え、血管の健康管理に役立つことが示されています。
ピスタチオ1食分(28グラム、約49粒) には、身体の正常な機能と健康のために必要なビタミンやミネラルなどのさまざまな栄養がたくさん含まれています。 しかも約160キロカロリーしかありません。
28グラムのピスタチオに含まれる成分:
- 食物繊維3グラム、調理したブロッコリー 120 cc より多い
- タンパク質6グラム、28 グラムの大豆と同量
- 良質な脂肪である一価不飽和脂肪7グラムと多価不飽和脂肪4グラム、これらの脂肪は心臓に良いとされています
- 飽和脂肪2グラム未満
- 心臓病のリスクを低減する可能性がある植物ステロール
- カリウム、大きなバナナ1/2本分に相当
- ビタミンB6
- 銅
- チアミン
- リン
- マンガン
- コレステロールは含まれません
- トランス脂肪は含まれません
また、ピスタチオ 100 グラムには、ブルーベリー、ブラックベリー、ニンニク、ザクロ果汁よりも強い抗酸化力があります。
英名: Pistachio、Antep Pistachio、Gaziantep Pistachio
和名: ピスタチオ、アンテプピスタチオ、ガズィアンテプピスタチオ
学名: Pistacia vera
原産国: ガズィアンテプ・トルコ
形態: ウルシ科カイノキ属、落葉高木
樹高: 2〜4m
発芽適温: 20℃
発芽率: 85%
ベランダ栽培: 不可能
受粉株: 必要(雌雄異株)
収穫: 5〜7年
定植時期: 2〜3月
露地栽培: 関東以南の太平洋側
耐寒温度: -5℃
耐暑温度: 40℃
種まき: 6〜8月
栽培適温: 25〜40℃
株間: 10〜20m
連作障害: なし
栽培難度: Level 1
【雌雄株について】
種子は雌雄混合です。 雌雄は開花してからでないと判りません。
オス
メス
【栽培方法】
■芽出し
1)種子を水に入れて、3日間冷蔵庫で保管してください。 お水は12時間毎取り替えてください。
2)適当な大きさの鉢を用意し、種蒔き用の柔らかい用土に深さ3cm程度に埋めてください。 となりの種と4cm離してください。
3)10日以内に芽が出てきます。 芽が出なかった種子は腐ってそのまま分解されるので放っておいてください。
4)10cm程度まで育ってから大きめのポットに定植してください。 20cmの丈になるまで、室内で管理した方がベターです。
■育てる場所・土
定植させる際に、根を傷つけないように土を十分につけたまま植え替えをしてください。 乾燥には強く、直射日光でも問題ありません。 葉色を良くするために、油粕に骨粉を混ぜたものを2月と9月に少量与えて下さい 。
■水やり
20cmの高さになるまで、土の表面が乾いたら水を与えてください。 若干乾燥気味な程度が丁度良いです。 1m程度の高さになれば乾燥させても大丈夫です。
■冬越し
秋の終わり頃から寒さにあてる場合は、水を徐々に少なくし、乾燥させると耐寒力は増します。 春再び暖かくなったら芽を吹き始めますので、徐々にお水を与えてください。
■増やし方
挿し木(水挿し)で増やすのがとても簡単です。 接木はカイノキを使用してください。
【収量について】
ピスタチオは、隔年結果性 (収穫量の多い年と少ない年を交互に繰り返す) で、結果能力に樹齢の上限はありません。 肥料をあげすぎると実が少なくなるので注意してください。
【収穫】
収穫期は8月下旬〜1月上旬です。 殻に割れ目が入った頃が収穫のタイミングです。
【利用】
熟した実は殻果ごとローストして、塩味を付けたものを食べるのが一般的です。 他のナッツ類とは違う独特の風味がします。 種子の色を生かしたスープや製菓等幅広く使われています。 ピスタチオのレシピはクックパッドなどで豊富に紹介されています。