発芽しない理由
どのようなタネでも100%の発芽率はありません。 新しい園芸品種などは特に軟弱な性質を持つものが多く、少しでも発芽率を高くするためにはタネまきの時にそれなりの環境を整えてあける必要があります。
一部の頑強な植物(雑草など)には、どのような環境でも高い発芽率を達成します。 また、球根系はほぼ100%の発芽率があります。
【種まきしたのに芽が出ない主な原因】
1) 種が古い
種は古くなれば発芽率が低下します。 1,000年前の籾からでも発芽するので、ゼロになるという訳ではありませんが、一般的に毎年5〜15%低下します。
2) 保存状態が悪かった
特に自家採種した場合、植物によって適切に保存をしなければ発芽率が低くなります。 通常は、冷暗所で保管します。 適切な湿度は植物により異なります。
3) 土が乾燥した
発芽するためには水分を必要とするので、土はいつも湿気を保った状態が良いです。 「覆土1cm」が必要な種子にきちんと土を被せなかったら発芽しません。 発芽するまでは、乾燥させないように注意してください。
4) 種を深く蒔き過ぎた
種をまく深さは植物により異なりますが、基本的に「種の直径の2倍(厚さ5mmなら10mmの深さ)」です。 カボチャのような平たい種は、厚みx2倍としてください。 植物によっては土をかぶせてはいけない品種もあります。 不明な場合には、「種が少し隠れる程度」で十分です。
5) 水やりの問題
底面給水では発芽しないので、上から水やりをしてください。 必ず「下に穴が空いた育苗床(ポット)」を使って、上から水をあげてください。 新鮮な空気を上から下に通す役割もあります。
6) 種が移動した
じジフィーポット、ジフィーセブンでは水やりをする度に種が移動するので発芽しません。
7) 発芽適温を無視した
発芽適温は商品ページでご確認ください。 発芽適温の表示が「15〜25℃」と表記されている場合は、最低気温から最高気温までの間に、この発芽適温が収まっている時期を選んで蒔いてください。 人間で例えれば体温が1℃下がると免疫力が20%下がります。 種にとっても1℃の違いは大きい影響が出ます。
8) 好光性、嫌光性
好光性なのに日陰で管理しても発芽しません。 その逆もあります。 好光性(嫌光性)の場合は、その旨商品ページに明記してあります。
植物によっては発芽するのに光を必要とするものがあり、そのような植物に土を覆ったりして暗い場所に置いたりすると、発芽しなくなります。 発芽するのに光を必要とする種を「好光性種子」といいます。
→ プリムラ、ペチュニア、レタス、など。