アーティチョークは日本では朝鮮アザミとして知られていました。　食材としてはまだまだ認識度が低く、一部のイタリアンやフレンチなどのレストランで提供されている程度です。　一般的なスーパーマーケットではまず見つかりません。　それだけに新鮮なアーティチョークは希少価値があります。　フレンチでは「アティショー」、イタリアンでは「カルチョフィ」と呼ばれています。

アーティチョークはヨーロッパでは身近な食材ですが、日本ではまだまだ知られていなくて、国内で生産されているのはごく限られた畑だけの様です。　現在出荷されているのは、大阪、茨城、神奈川、群馬などから僅かな量が出荷されています。　

東京のマルシェ（ファーマーズマーケト）では、1個800〜1,000円で販売されています。　フレンチやイタリアンのレストランでは高級食材ですので、必ず商談が成立する農作物です。

マヨラーには特にオススメです。　マヨネーズにコショウをかけたのにディップして食べるとたまらない旨さがあります。　外側から食べていって、中心部のハートを食べるのが待ち遠しい！笑

和名：　チョウセンアザミ、グリーンアーティチョーク
英名：　Green Globe Artichoke
学名：　Cynara scolymus

原産国：　オハイオ州アメリカ
形態：　キク科チョウセンアザミ属、多年草
草丈：　1〜2m
ベランダ栽培：　不可能
播種時期：　3〜4月、9〜10月
発芽適温：　20〜27℃
発芽率：　90%
耐寒温度：　-5℃
耐暑温度：　40℃
株間：　1m
栽培難度：　Level 2　　　

【栽培方法】
■環境、土壌
季節を問わず日の光が当たる場所で栽培してください。　冬では九州地方などの暖かい地域であれば戸外でも冬を越すことができるほど強いです。　ただ、日当たりの良い場所は土が乾燥しやすくなりますので、置き場所や水やりに注意してください。　アーティチョークを育てるときは、水はけの良い土であれば、そのほかの土質を気にする必要はありません。

■芽出し
1) 初心者には春蒔きのほうが育てやすいです。　八重桜が咲き終わる頃にセルトレイに播種してください。　春蒔きは翌年から収穫可能となります。
2) 湿度を保つため、ラップしておくと発芽しやすくなります。
3) 発芽してきたら適当に間引きしてください。

■定植
本葉が5枚になってからすぐに定植してください。

■水やり
アーティチョークは乾燥が苦手ですが、過湿も嫌います。　夏の生育期には、土が乾ききってしまうと生長しなくなって枯れます。　過湿は根が腐る原因になりますので、土が乾いているときに水やりをしてください。　土質に保水性が高いと、より水分が残っている可能性があるので、土の中まで確認してから与えてください。　

冬の間でも土が乾いたら水やりをしてください。　秋以降になると葉が落ちて枯れ、休眠期に入ります。

■肥料
生育期に液体肥料を二週間に一回ほど与えてください。　肥料が不足してくると株が小さくなってきます。　様子を見て物足りないと思うならば追肥してください。　土は赤玉土６：腐葉土３：川砂１という配合が向いています。

■増やし方
種蒔き、株分けで簡単に増やせます。
株分けの適期は9月で、株元から生えてきた4・5枚の葉を付けた30cm以上の子株を根を付けたまま切り取ってください。　一旦鉢などに仮植えして、根を十分に張らせてから、翌年の6月になったら定植してください。

■植え替え
4年に1回くらいの割で古株を更新してください。　5年以上から収量が落ちてきます。

■収穫
夏が差し掛かる6月〜7月ごろからつぼみが付き始めます。　鱗のような萼が何枚も重なりつぼみになってきたら花が咲く前に収穫してください。　アーティチョークの主な収穫時期は、つぼみが少し開いているときで茎を3cm〜5cmぐらい残してカットしてください。　つぼみの中はすぐに成長していき味が悪くなり、収穫できる時が短いので、収穫する時期を誤らないように気をつけてください。 植えつけ3年目ごろでは1株から50個くらい収穫出来ます。

【利用】
食用となる総苞片と花托はほとんどデンプン質ですが、食物繊維はとても豊富で、ファイバーフードとして人気があります。　欧米では「アーティチョークの缶詰（Artichoke Hearts）」としても売られています。　パスタと絡めても美味しいです。　開花直前のつぼみを塩ゆでして、がくを一枚ずつはがして内側の果肉を葉でこそげるようにして食べます。　サラダや付け合わせの野菜のような感覚で味は少し苦みと香りがあります。

食用としてつぼみを収穫する場合は鮮やかな緑色で触ってみてふわふわしないようなしっかりしまったものを選びましょう。　開花寸前の大きなものがよいです。　根や葉で煎じて服用すると、生活習慣病などに効果があるといわれています。　白ワインなどで煮出したりハチミツで甘味を付けたりして苦みを和らげます。